魚介のカルパッチョは、日本の創作料理。本場イタリアでは子羊の肉ーラ・ベットラ・ダ・オチアイの落合務オーナーシェフが語る

魚介のカルパッチョは、日本の創作料理。本場イタリアでは子羊の肉ーラ・ベットラ・ダ・オチアイの落合務オーナーシェフが語る

自民党クールジャパン戦略推進特別委員会で落合務オーナーシェフをお招きして、日本のイタリア料理が歩んだ道を語っていただいた。

① イタリアに修行に行って1981年に帰国。翌年、赤坂に100隻のレストランを開業したが、全然お客が来ない。しかし当時のオーナーが「本格的イタリア料理を日本で普及させたい。妥協せずに頑張れ」と勇気を与えてくれました。

② 最初は「君の作ったパスタには芯がある。茹で方が足りないのでは?」と言われましたが、イタリアの方々に食べに来ていただいて、さらにマスコミの力もあり“アルデンテ”が広まって徐々にお客さんが来てくれるようになりました。

③ 魚介を素材にしたカルパッチョを作りましたが、生の魚介を食べる習慣のないイタリア人には最初は敬遠されました。イタリアのカルパッチョは生後10か月以内の子羊で臭みは全くありません。フランス料理も子羊は高級食材です。魚介のカルパッチョはイタリア人にとっては慣れない味覚でしたが、食べてみると美味しいと評判になりました。

④ 子羊は99.9%輸入です。日本には高齢化のために田んぼや畑を手放す人も多いですから、それを活用して日本産子羊が育成できればと考えています。日本ブランドの子羊を将来輸出できれば、素晴らしい。

議員からの質問

Q. 純粋なイタリア料理と日本の味を、どう調和させるのですか?

A. お互いの良いとこ取りをしています。共通する味覚もありますから。

落合シェフの話を聞いて、昔からあると思っていた本格的なイタリア料理は、実は40年の歴史で落合シェフのような先覚者とそれを支えたオーナーがいて今日があるんだと改めて実感しました。

日本のイタリアンに拍手。