衆・参両議員が370名。政権党の自民党が、派閥解消出来るのだろうか?校長先生一人で担任なしで学校運営するようなものだ。

衆・参両議員が370名。政権党の自民党が、派閥解消出来るのだろうか?校長先生一人で担任なしで学校運営するようなものだ。

本日、母校武蔵野市立第三中学校の卒業式に出席し、今日から各々の道を行くことになる後輩にエールを送りながら、つくづく考えました。

派閥のパーティー券の収支報告書未記載から発展し、派閥そのものが悪だという論調がありますが、果たして派閥解消は実現できるのだろうか?

校長先生一人で370名の生徒を把握することは出来ないでしょう。国会で指名された総理は、各大臣、副大臣、政務官を任命しますが、何れも行政職です。これでは、行政優位すぎます。多様な国民の意見を統治行為や政策に反映するため、政党の役割があります。選挙で選ばれた政治家が国の在り方をめぐって自由に討論し、切磋琢磨するから集団ごとにタカ派とかハト派などと呼ばれ、国民が国の方向を理解することが出来ます。

元京都大学学長の山極寿一先生は、類人猿の行動様式を実証・観察を続けた社会学者ですが、“群れ”をなすことが人間の特徴であり、適正単位は50人だといいます。となると、自民党は370名だから、6~7派閥が出来ることになります。「無派閥連絡会が結成された」などの報道に接すると、無派閥でも連絡会を作る、さもありなんと思います。

ちなみに、私は通算9年衆議院議員を務めましたが、無派閥で活動しました。武蔵野市長を22年務め、小泉純一郎総理に誘われて63歳で衆議院議員となりました。自分の持ち時間を考え、経験を活かして、政策中心で活動することを目標にしたからです。