武蔵小金井駅南口広場造成の協力のお願いに行った市長を、地元の市議に任せてあるからと断った菅直人衆議院議員。万策尽きて稲葉孝彦市長は任期途中で辞任、南口再開発の是非を市民に問い圧勝し、現在の南口が立派に完成

武蔵小金井駅南口広場造成の協力のお願いに行った市長を、地元の市議に任せてあるからと断った菅直人衆議院議員。万策尽きて稲葉孝彦市長は任期途中で辞任、南口再開発の是非を市民に問い圧勝し、現在の南口が立派に完成

平成16(2004)年5月下旬、小金井市長の稲葉孝彦さんは地元の菅直人衆議院議員を武蔵野市の事務所に訪問して陳情しました。
武蔵小金井駅南口の再開発計画の予算が市議会民主党、共産党等の反対で否決されたからです。背景にはJR中央線三鷹~立川間の連続立体交差事業が平成6年都市計画決定して、平成11年から総額1800億円の事業がスタートしていたのです。
沿線6市にとって、100年に一度の街づくりの機会が訪れました。各市とも再開発計画を立て軌道に乗せるため市長、市議会が協力して全力を尽くしました。

しかし小金井市議会では前述した民主党、共産党等が反対して、再開発事業予算が3月定例市議会と5月の臨時市議会2回に渡って否決されたのです。この事態に国や都、JRや再開発事業の主体のURなど関係者の不信が高まりました。本当に小金井市は再開発事業をやる気があるのだろうか、市議会も反対しているしとの不信でした。
国や都関係機関から莫大な補助金が出て、一挙に街づくりが進む再開発事業を否決する等、常識では考えられないからです。

稲葉市長は反対する民主党議員を説得してもらおうと、民主党市議の良識派と連れだって菅直人衆議院議員に陳情に赴いたのです。2時間にわたって誠意を尽くし菅直人代議士に説明したのですが、結論は「地元のことは地元の市議に任せてある」からとの返事で、全く協力を得られませんでした。
窮地に陥った稲葉市長は、国や都の信頼を得るため重大な決断をしました。二期目就任して2年目、まだ任期が3年近く残っているのに市長を辞職、再選挙に打って出たのです。小金井市の100年の街づくりの是非を、直接市民に問い掛けたのです。市民もその決断、勇気に応えて市政始まって以来、3万票近い大量得票で稲葉市長を再選したのです。
その後も市議会民主党は反対しましたが、途中で反対していた共産党が大人の対応と退席した結果、賛成派が多数となり、ようやっと武蔵小金井駅南口再開発事業予算が可決されたのです。

地元に住んで、地元で政治活動を続ける現職の衆議院議員の菅直人氏。地元のことは地元に任す等、空論で民主党市議会議員を説得、指導しなかった役立たずの政治家ですね。
私は隣接する武蔵野市長として、友人の稲葉市長の苦労は詳しく見聞きしていたので、菅直人代議士の無責任ぶりに驚くと共に、故郷のために汗を流さない人だと痛感した。政権政党自民党を攻撃することは上手いが、地道な街づくりは貢献ゼロですね。

ちなみに申し上げる。国の予算の7割は都道府県や市区町で事業化され、使われているのですよ。地元自治体で役立たない国会議員は30%しか仕事をしてないことになる。