安倍総理イラン訪問 名誉ある緊張緩和に着地出来るかー国際石油資本の圧力をはねのけ、イランから直接原油を買付けた出光佐三社主と出会ったことを思い出す

安倍総理イラン訪問 名誉ある緊張緩和に着地出来るかー国際石油資本の圧力をはねのけ、イランから直接原油を買付けた出光佐三社主と出会ったことを思い出す

イランの核開発をめぐって軍事的緊張が高まるイランと米国。両方に信頼されている安倍総理のイラン訪問は世界中が注目している。

トランプ大統領も米中貿易戦争や米朝交渉の最中に、イランとこれ以上の緊張関係を望んではいないと思われる。イランはペルシャ以来歴史ある中東の大国。名誉あるスローダウンが求められる。

1950年代にイランに石油が産出して国産石油として独自に世界相手に輸出しようとした時がある。それをシェルなどの国際石油資本7社セブン・シスターズが圧力をかけた事件があった。

昭和28(1953)年、日本の出光興産は国際石油資本の包囲網をかいくぐってタンカー「日章丸」をイランに派遣して買付し、日の丸石油といわれた。中東産油国が自立してゆく道筋になったのだ。百田尚樹著「海賊とよばれた男」に活写されている。

出光興産社主の出光佐三翁が昭和38(1963)年頃、早稲田大学に講演に来られ、講演後に大隈講堂の一室で学生10名あまりと意見交換した。私もそのうちの一人だった。話した内容は忘れてしまったが、眼光鋭く優しくて巌のような印象だった。

両国の長い友好の歴史の延長で、安倍総理が中東和平のため重大な役割を果たすためにイランに出発した。素晴らしいことである。