「800兆円の国の借金。金利が1%あがったら8兆円の支出増。市場任せで地雷原を行くようなものだ」

「800兆円の国の借金。金利が1%あがったら8兆円の支出増。市場任せで地雷原を行くようなものだ」

朝8時から自民党政調財務金融部会で、平成27年度予算の裏づけとなる所得税法の改正などが議論された。法人税の減税と外形標準課税の拡大などだが、すぐに党税調で十分議論決定されたものだけに、異議なく了承された。

続いて財政の中期見通しが説明された。経済見通しと、プライマリーバランス(その年の政策的支出を、その年の税収などで比較する)の見通しだが、果たしてそれだけでよいのかと指摘した。

日本のプライマリーバランスは狭く設定されていて、国債費が入っていない。償還費のうち利払いは約10兆円、利率は10年物で1.8%だ。

足元の利率は0.5%以下だから毎年決算で8兆円程度が繰り越されているが、いつ何時に利率が上昇するかもしれない。インフレで景気が良くなれば当然上がる。かつては4~5%の時もあった。

国の借金は800兆円だから、1%あがれば8兆円が必要になる。まさに市場まかせで例えていえば、どこに埋まっているかわからない地雷原を行くようなものだ。プライマリーバランスの論議に欧米のような国債費を入れるべきだ、と主張した。