立憲民主党の枝野代表がテレビで「安全保障については毅然とした態度をとる」などと発言するのを聞いて、おもわず思い出してしまった。民主党政権の2010年、海上保安庁の船に体当たりしてきた中国漁船を裁判にもかけずに放免してしまったことを

立憲民主党の枝野代表がテレビで「安全保障については毅然とした態度をとる」などと発言するのを聞いて、おもわず思い出してしまった。民主党政権の2010年、海上保安庁の船に体当たりしてきた中国漁船を裁判にもかけずに放免してしまったことを

2010年9月、中国の漁船が尖閣諸島の周辺で日本の領海侵犯を繰り返したことで、海上保安庁の巡視艇が警告をしたら、漁船が突然体当たりをしてきた。当然、船長は公務執行妨害で逮捕されたのだが、民主党の菅直人政権は中国の抗議にひるんで、裁判にもかけずにこの船長を国外退去の処置とした。完全な腰砕け外交だ。

同9月に国連総会に出席するためにニューヨークを訪れていた中国の胡錦涛主席は、記者会見を行い「尖閣諸島は中国の固有の領土だ」と言い放ったのである。これは、中国の首脳が尖閣諸島は中国の領土であると言った初のケースとなった。菅直人総理はただちに反論の記者会見をすべきだったが、何もしなかった。世界の首脳が集まる国連総会の時期に合わせて胡錦涛主席が発言して、注目度は抜群。事情を知らない人は尖閣諸島は中国の領土との印象を持ったに違いない。

当時の民主党政権の官房長官は、仙谷さんだったと記憶している。枝野さんが官房長官になったのは、その後のことなのだが、貴方はどこにいらっしゃったのですか?この外交上の大失策を取り戻すために、自民党政権になって、どれだけ苦労したことか。私も現役の衆議院議員として微力を尽くした一人だ。

その後、自民党の原田義昭衆議院議員は第一級の資料を手に入れた。1969年に中国で発行された地図で尖閣が日本領と記されていて、毛沢東語録までついていた。私もしっかりと実物を見た。原田議員は国会でこの地図をもとに質問をした。尖閣問題で明解になったことは、1970年初頭に国連が海洋調査をして海底油田があると発表した。それ以前の中国の地図は尖閣諸島を日本領としていたが、発表後には中国の領土となっているのだ。

立憲民主党の枝野代表、安全保障で中国に毅然たる態度はとれるのですか?