東京多摩地域の真ん中を、東西に走るJR中央線は大動脈だ。立川市には首都直下地震に備えた国の防災基地もある。国と都の最優先事業として複々線化を進めるべきだ

東京多摩地域の真ん中を、東西に走るJR中央線は大動脈だ。立川市には首都直下地震に備えた国の防災基地もある。国と都の最優先事業として複々線化を進めるべきだ

新宿駅から立川駅までは、ほぼ直線で27km。さまざまな公共鉄道が交差して、軌道系ネットワークを構成している。

東中野で都営地下鉄大江戸線、中野駅で東京メトロ東西線、荻窪駅で東京メトロ丸の内線。三多摩地区でも武蔵境駅で西武多摩川線、国分寺駅で西武国分寺線・多摩湖線、西国分寺駅でJR武蔵野線、立川駅でJR南武線・青梅線と多摩都市モノレール、八王子駅でJR横浜線・八高線などである。

また多摩都市モノレールは北に延伸して八高線の箱根ヶ崎駅へ、南へ延伸して町田市までが決定されている。さらに南武線では分倍河原駅と稲田堤駅で京王線と連結し、リニア中央新幹線開業時には横浜線の橋本駅での接続となり八王子駅ともつながる。そして、立川市には首都直下地震等を想定し、国の防災基地が整備されている。

これらの諸条件を考えると、三鷹駅で止まっているJR中央線の複々線化を立川駅まで延伸する事業は、東京都西部三多摩地域の利便性・効率性を高めると同時に東京の防災機能の向上など、東西南北のネットワークのための最優先事業と位置づけられるべきではないだろうか。