吉祥寺の三寺、月窓禅寺、光専寺、蓮乗寺、所有する商業地の地代2割減額を決める。コロナ禍による商業支援だ。

吉祥寺の三寺、月窓禅寺、光専寺、蓮乗寺、所有する商業地の地代2割減額を決める。コロナ禍による商業支援だ。

吉祥寺のハモニカ横丁で商売をしている友人から連絡があり、地主のお寺さんが地代を本年4月~来年3月までに限り2割下げるとの通知。ありがたい。

歴史を振返ると吉祥寺駅南北の中心街の土地は江戸時代から三寺の所有地だった。明治22年(1889年)に中央線の前身の甲武鉄道が敷設され10年後の明治32年には吉祥寺駅が開設されたのが武蔵野市と吉祥寺の発展のキッカケとなった。戦後75年東京は東西南北に広がり武蔵野市以西の三多摩は、人口80万人から420万人急激に増加して武蔵野市、とりわけ吉祥寺は東京の中心都市のひとつとなった。

この人気の吉祥寺がコロナ禍で危機に立っている。商業、金融、飲食、演劇、ライブハウス、シネコン等複合的な生活を楽しむ街としてとして人気だが、中核を占める飲食店がコロナ禍で自粛要請があり客が激減して存続の危機に立たされているのだ。客が9割減となると固定費の家賃と人件費が重くのしかかる。とりわけ家賃は待ったなしだ。建物所有者に家賃減免をお願いするテナントが続出している。テナントを引き止めようと2割、3割家賃の引下げたオーナーもいるが今度は建物経営が苦しくなる。土地と税は待ったなしだ。そこで武蔵野市は都市計画税を2/1000から1/1000へ令和3年度1年間引下げる条例を5月20日の臨時市議会で決定した。これをきっかけに地主の三寺の皆さんが立ち上がった。地代を4月に遡って来年3月までの1年間2割削減するという。これで建物所有者もテナントの家賃引下げに協力できる。それでも苦しいテナントは多いだろうが、ありがたいという声は多い。

地主、建物オーナー、テナントそして市と各々が連帯して吉祥寺の未来のために汗をかき、コロナ禍乗り切りましょう。お寺さんが地代を引下げたのは戦後初めてのことだという。