北方領土問題は二島返還しかない。国後・択捉は共同経営特区がベスト

北方領土問題は二島返還しかない。国後・択捉は共同経営特区がベスト

今まで誰もが内心で思っていたことを、安倍総理が腹を固めたのだ。

「戦争で奪われた領土は戦争でしか取り返せない」という有名な言葉がある。勿論、ロシアを相手に戦争をする事など絶対にあり得ないのだから、この言葉に従えば、絶対に取り戻せないことになる。沖縄や小笠原が返還されたのは、例外中の例外だ。沖縄と北方領土では絶対的に条件が異なる。①米国が戦後日本の同盟国となったこと、②沖縄にも小笠原にも日本人が住んでいることだ。北方領土はかつて住んでいたが本土に引き上げて、今は日本人は定住していない。

13年前に衆議院議員となり、北方領土返還大会には欠かさず出席した。北方領土から本土に引き上げてきた方々と、その子孫の生々しい望郷の念を聞き胸に迫った。しかし「ロシアの占領は不法だ、四島一括返還でなければ」と言っている限り、これからも一歩も進まないことは明らかだ。あと27年で100年一世紀。そうなると現実の政治から歴史になってしまう。

プーチン大統領の発言の背景には、ロシアにはロシアの事情もあるのだろう。ソ連時代には、僻地に居住すると年金受給権を得られるまでの期間が短縮され、45歳ぐらいから受給出来たという。また半ば強制的に僻地勤務を命じられたという。今は民主化が進み、ロシアでも居住の自由が保障されると、極東地方とりわけサハリン等から人口が大都市へ、そしてモスクワへ流出しつつあるという。極東地方のサハリン州やハバロフスク州では過疎が進んでいる。今が潮時ではないだろうか。