イランの革命防衛軍ウクライナ旅客機を撃墜―イラン神聖イスラム帝国の終焉か

イランの革命防衛軍ウクライナ旅客機を撃墜―イラン神聖イスラム帝国の終焉か

パーレビ国王を倒してイスラム原理主義の下、ホメイニ師を最高権力者として仰ぐイランイスラム共和国が誕生したのが1979年だった。以来40年の歳月が流れ、現在はハメネイ師が最高権力者としてイスラム原理主義に基づく神聖政治を施行してきた。
ここにきて体制崩壊に繋がるような大事件が続いている。核開発阻止のための欧米等による経済制裁と、民間航空ウクライナ機を1月8日に革命隊のミサイルが撃墜した事件だ。このウクライナ機には150名以上のイラン人とイラン系カナダ人が乗っていたという。当初イラン当局は事故だと主張していたが、各方面の指摘でミサイルによる撃墜を認めた。

今までイスラム原理主義に基づく女性差別をはじめ、数々の厳しい戒律に基づく治世に対し内在していた国民の不満が、暴発する可能性が出てきた。ハメネイ師の関心は強権支配を徹底し、国内治安第一に向かうだろう。神聖政治の終焉の始まりか? 日本とイランとの国際関係は悪く無かっただけに、微妙な立ち位置をとることになる。

米軍による革命防衛隊司令官スレイマニ攻撃が、思わぬ展開になってきた。全員死亡したウクライナ航空機搭乗者に思いを馳せると共に、原油産出国の中東情勢が日本に与える状況を見守っていく事が必要だ。今日から国会の代表質問が始まる。