都民の命の水、小河内ダム貯水率87%、利根川水系100%。今夏は熱暑が続いてもなんとか乗り切れるか

都民の命の水、小河内ダム貯水率87%、利根川水系100%。今夏は熱暑が続いてもなんとか乗り切れるか

涼を求めて緑の中に行きませんかとのお誘い、どうせ行くならと都民の水ガメ小河内ダム・奥多摩湖へ足を延ばしました。久しぶりで訪れた小河内ダム・奥多摩湖は訪問客もパラパラで緑の中静寂につつまれていました。

ダムの堤防の一角にある三階建ての展望台に登ると今日の貯水率が87%と掲示されていた。利根川水系が100%との表示、多摩川水系の小河内ダムと利根川水系を合わせると4億トン近く貯水されていることになる。

都民の一日の水の使用量は約500万トンだから全部使えるとして約80日分だ。水源地からダムに入流する水が1日どのくらいあるのだろうか、日により季節によって異なるのだろうが残念ながら表示はなかった。

小河内ダムの上流は、笠取山を始め奥秩父から流れだす丹波川と大菩薩連山から流れる小菅川の二つの川に分かれる。あまり雪がふらない地域なのでダムが出来ても満水になるまで四年かかったという。

2019年の豪雨には逆に水量が増大し満水になりダムから水門を開けて余水を緊急に多摩川に放出した。下流の府中市など川が氾濫するのではと市長が避難命令を発したほどだ。

昭和13年から始まったダム工事は大東亜戦争をはさんで20年かかり昭和32年にようやっと完成した。工事の犠牲者87名でダムの堤防の反対側に慰霊碑が建立されている。なお、水没した集落の世帯数は945世帯とあった。

100年近くまえにダム建設を発意した人がいて、当時の東京市議会が方針を決め、幾多の人々の協力と営為によって後世の私たちに命の水の恵みをもたらしている。ありがたい。