天才画家エゴン・シーレはスペイン風邪にやられた。現代に生きる私たちはmRNAワクチンでコロナを乗り越えつつある。発明者のカタリン・カリコ博士にノーベル賞を。5月8日に2類相当からインフルエンザ並みの5類へ

天才画家エゴン・シーレはスペイン風邪にやられた。現代に生きる私たちはmRNAワクチンでコロナを乗り越えつつある。発明者のカタリン・カリコ博士にノーベル賞を。5月8日に2類相当からインフルエンザ並みの5類へ

20世紀の初頭の天才画家エゴン・シーレ展を、3月中旬の雨天の日に当日予約の枠があるのではと思い、上野の東京都美術館に思い切って出かけましたが、運よく15分後に入場出来ました。

エゴン・シーレの作品の数々に改めて感銘を受けましたが、1918年のエゴン・シーレの死因がスペイン風邪であることに気がつきました。第一次世界大戦に従軍し無事除隊したのですが、スペイン風邪にやられ28歳の生涯をとじました。奥さんもスペイン風邪で死亡したとの記述。

100年前のスペイン風邪の死者は4000万人。当時の人口が15億人との推計だから、全人口の2.6%が亡くなったことになります。

エゴンシーレの自画像が不安そうに見えるのは、戦争とスペイン風邪が陰を落としているのだろうか。第一次世界大戦の終息も、兵士がスペイン風邪に罹ったことが原因のひとつとNHKの映像の世紀の報道。

今回のコロナ死者は世界で685万人。80億人の人口で割ると0.085%です。

2019年12月中国武漢で発生した新型コロナウイルス感染症ですが、わずか半年後の2020年4月にワクチンが開発されました。ウイルスを希釈し弱毒化して培養するという従来型のワクチンでは最低2~3年かかると想定されたのですが、ウイルスの遺伝子の構造に合わせて化学物質を作り出し、それをワクチンとして使用するというmRNAワクチンの仕組みが大量かつ迅速にワクチン製造につながりました。

100年前に天才画家エゴンシーレはスペイン風邪に倒れましたが、我々には科学の進歩の恩恵で生き延びています。mRNAワクチンの発明家のカタリン・カリコ博士はNHKのインタビューで語りました。「私はヒーローではありません。真のヒーローは生命の危険にさられながら、治療にあたった医師・看護師をはじめ医療関係者や清掃事業等に従事する人々です。」

カタリン・カリコ博士にノーベル賞の栄誉を!