オバマ大統領が初来日し鳩山総理と会談した。10年前の2009年11月13日のことだ。翌14日未明、鳩山総理はAPECに向けて出発―オバマ大統領が滞在しているにも関わらずだ…

オバマ大統領が初来日し鳩山総理と会談した。10年前の2009年11月13日のことだ。翌14日未明、鳩山総理はAPECに向けて出発―オバマ大統領が滞在しているにも関わらずだ…

今回のトランプ大統領来日で、10年前の鳩山総理のオバマ大統領への対応を思い出した。

民主党政権が出来て二月半後の2009年11月13日、オバマ大統領が来日されて、その夜総理官邸で鳩山総理と日米会談が行われた。会談の内容は「普天間迅速に結論、日米同盟の深化合意」などと報道されたが、驚くこと鳩山総理は翌14日未明アジア太平洋経済協力会議(APEC)に向けて出発したのである。
日本にとって日米安全保障条約を締結し、軍事的、経済的、文化的にも最大の同盟国の元首が滞在中に、ホスト国の総理がハイサヨウナラとAPECへ行く。外交上極めて非礼、反米と思われてもしょうがない。民主党政権、悪夢の3年3ヶ月を象徴する出来事だ。

この非礼をリカバリーショットで救って頂いたのは、当時の明仁陛下でいらっしゃる。14日の昼にオバマ大統領をお招きになり、宮殿ではなく御所で天皇、皇后両陛下とオバマ大統領と通訳だけを交えた昼食会を催され、米国元首オバマ大統領をおもてなしたのである。極めて異例の事である。

当時、私は国民の一人として、鳩山総理の極めて非礼な接遇に対してハラハラして見守っていましたが、今回改めて当時の記録を調査して事実を確認し、日米関係に決定的なヒビが入らなかったことに安堵した。鳩山総理は天皇陛下に救われたのである。