ウクライナは1000発の核ミサイルと100万人の軍隊があったが、ソ連邦崩壊後、核は撤去、軍隊は20万人に縮小した。その結果、ロシアから侵略され領土クリミアを失った―5月3日憲法集会でウクライナの青年の言葉

ウクライナは1000発の核ミサイルと100万人の軍隊があったが、ソ連邦崩壊後、核は撤去、軍隊は20万人に縮小した。その結果、ロシアから侵略され領土クリミアを失った―5月3日憲法集会でウクライナの青年の言葉

5月も中旬を迎えたが、印象に残った言葉があります。民間憲法臨調が、5月3日に砂防会館で開催され、各界の有識者が憲法改正を巡って貴重な発言を開陳した。

特に印象に残ったのは、ウクライナからの留学生ナザレンコ・アンドリー青年の言葉だ。力の抑止力を持たないと他国から侵略されることを、ウクライナで起こりつつある事例を挙げてスピーチした。

ソ連邦が崩壊して、連邦を形成していたウクライナが独自路線を歩み始めたのは1991年以降のことである。青年が語る。
「当時、ウクライナは1000発の核ミサイルと100万人の軍隊を擁していたが、周辺各国からの懸念に対して軍備を縮小する道を選んだ。核ミサイルの撤去と、軍隊を五分の一の20万人に縮小した。抑止力の低下はロシアの侵略を招き、クリミアは占拠された。大勢の犠牲者が出て現在も紛争中である」
「日本には憲法の『平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して』という前文から、自衛力を抑止すると主張する人達がいると聞く。そういう人達は是非ウクライナの現地に来て、現実を見て欲しい」と述べた。

確かに日本の一部には「自分達が平和を願って行動すれば、周辺国は侵略しない」という空想家がいるが、歴史から学ぶことは自衛力なき国は侵略されて消滅するという事実だ。