福島原発の今。除染が進み、帰還が始まる。汚染水は国の基準の1/40に希釈して、来年春に海洋放出の計画

福島原発の今。除染が進み、帰還が始まる。汚染水は国の基準の1/40に希釈して、来年春に海洋放出の計画

昨日7月27日に、日帰りで福島原発東電第一発電所を視察した。6年前に総務省副大臣として視察した時は周辺の至る所に進入禁止のバリケードがあり、民有地は立入禁止で雑草が生い茂っていた。また、原発1~4号機には近づくことが出来なかった。今日では除染が進み、富岡町・双葉町・大熊町など周辺の町に一時帰宅する人や故郷に戻る人たちも増えてきた。常磐線富岡駅前にはスーパーができ、住民の数も多くみられた。

原発敷地内に東電の職員の管理の下、線量計を首にかけて入る。移動はバスだが、バスの中にも線量計が掲示してありスタートはゼロだったが、水素爆発を起こした原発近くに来ると、15~20ミリシーベルト/毎時を示していた。燃料棒の取り出しは3・4号機は終わり、これから1・2号機に取り組むという。

バスで坂を下り、海岸線の近くまで下り海側から原発を見る。途中、津波の被害を受けたタンクが遺構として残っていた。下半分が四方八方から波の圧力を受け、ボコボコになっているのが分かる。凄い波の力だ。

敷地内には東電の廃炉チームの活動の拠点が新築され、1500人が現場で働いているという。「世界中が注目して、廃炉の過程を見守っていますので、頑張ってください」と激励を申し上げた。

帰りに、常磐線双葉駅に寄ると、目の前に新しい双葉町役場が完成し8月から業務を始めるという。さらに駅の反対側にはURが木造の集合住宅を造っていて、80戸のうち56戸は既に決まっているという。これも新しい息吹だ。