「”学生は顧客ではない、人生の後輩”~慶応義塾大学清家篤塾長 高等教育を語る」
本日朝8時から、自民党教育再生実行本部の高等教育部会が開かれ、躍進著しい慶応義塾大学塾長清家篤先生がスピーチされた。
清家先生は労働経済学の大家であるともに、大学経営にも手腕を発揮して慶応義塾大学躍進のエンジンとなっている。
・建学精神が大事、最大のステークホルダーは企業でなく学生。学生は顧客でなく、大学は卒業後の職業生活も見守っていく。学生は人生の後輩である。
・グローバル化が進み、異言語・異文化の理解力が必要。変化の時代に自分の頭で考える能力、論理と実証の説明力が必須。論理と事実の実証は言語が異なっていても共通している。
・そのうえで非認知的能力の重要性がノーベル経済学賞受賞のヘックマンなどの研究で明らかになった真面目、勤勉、協調力などである。
・社会へ出てからの仕事力は、技術とマーケットに左右される。高度化し変化する仕事能力はオンザジョブトレーニングでも身につくが、認知能力は幼児期からの積み重ねが大事。
・高等教育は、長期で考えることが必要。短期の成果を求める社会の傾向に憂慮している。
最後に福澤諭吉先生の「群雁に奴雁あり」(雁が群れをなして餌を啄むとは、かならず一羽は首を揚げて四方の様子を窺って、不慮の難に番をするものを奴雁という)言葉で結び、長期を見渡すリーダーの必要性を問いた。
教育再生実行本部の会議は連日のように開かれているし各政調の部会も開かれているが、今朝の出席者は50名近くで大盛況、清家塾長の人気は抜群だ。