菅直人元総理の反原発スピーチ 再生エネルギーを活用すれば、原発は要らないばかりでなく化石燃料を使用しなくてもよい???

菅直人元総理の反原発スピーチ 再生エネルギーを活用すれば、原発は要らないばかりでなく化石燃料を使用しなくてもよい???

1月6日の武蔵野市賀詞交歓会で菅直人元総理のスピーチを聞いた。公式の場での話なので、きちんと批判をします。

話のストーリーは
① 私が総理の時、東日本大震災が起こり福島原発事故が起きた。 
② 当時は太陽光発電は殆ど無かったが、それから10年で10%となった。 
③ これを進めれば原発だけでなく、化石燃料も使用しないで済む。 
④ 自民党は原発を再開しようとしているが、間違っている。 

7~8分の短いスピーチにしても酷すぎないか。

① 当時の発電における燃料源の割合は 水力10% 原子力30% 火力(石油・石炭・LNG等)60% 
② 現在は 水力10% 太陽光等10% 原子力5% 火力等75% 
③ 確かに太陽光等の占める割合は増えたが、太陽光は夜間や雨天では発電出来ない。そこで、増加した分と同程度の火力発電所をバックアップ電源として用意しなければならない。つまり、太陽光発電は水力・火力・原子力発電のようなベースロード電源には、ならないのだ。
④ さらに太陽光発電の適地は、これからもあるのか。武蔵野市と友好都市の岩手県遠野市は100haもの大規模ソーラー事業所ができ、丘陵の森林を切り拓き、表土が流出して河川が濁流となり、田畑も被害が出ている。 
⑤ 砂漠地帯ならともかく、CO2吸収源の森林を伐採してソーラー発電をするのは、本末転倒で環境破壊という議論がある。さらに農地を転用するのは、世界的食糧不足に拍車をかける。 

再生エネルギー・太陽光問題は、農地保全・自然保護等とどう折り合うか。そこが課題です。幼稚で無責任なスピーチに改めて驚く。これが元総理で現職の国会議員のエネルギー論かと。