安倍元総理の国葬儀。菅元総理・官房長官の弔辞で、会場の空気が変わりました。真情あふれるスピーチが終わると、異例の拍手

安倍元総理の国葬儀。菅元総理・官房長官の弔辞で、会場の空気が変わりました。真情あふれるスピーチが終わると、異例の拍手

「7月の8日でした」で始まる菅さんの弔辞は歴史に残る名演説で、会場が静まりかえり、参列者が耳を傾け聞き入りました。

「信じられない一報を耳にし、とにかく一命をとりとめてほしい…同じ空間で同じ空気を共にしたい」「あれからも、朝は来て、日は暮れていきます…季節は、歩みを進めます…私は、いまだに許せないものを覚えます」「ここ武道館の周りには、花をささげよう、国葬儀に立ち会おうと、たくさんの人が集まってくれています…明日を担う若者たちが、大勢、あなたを慕い、あなたを見送りに来ています」

そして、二人の出会いを語り、共に歩んだ道を語り、安倍総理が再挑戦する決断をした3時間の会談のこと。TPP交渉に入る時、慎重だった菅官房長官を「タイミングを失っしてはならない」と押し切った安倍総理の決断を語った。

弔辞の結びに、私の心境ですと、山縣有朋が長年の盟友伊藤博文に先立たれ、故人を偲んで詠んだ歌「かたりあひて 尽しゝ人は 先立ちぬ 今より後の 世をいかにせむ」と安倍総理の郷里の大先達の歌を献じた。

菅元官房長官の情理をつくした弔辞が終わると、自然にどこからともなく拍手がおこり、会場全体にひろがった。葬儀で拍手が起こるのは初めて経験したが、違和感はなかった。私も感謝を込めて拍手した。ご逝去された直後なら、また違ったでありましょうが、80日という月日が経過した時間に相応しい会場の拍手でした。

一昨日の国葬儀当日は、11:35に衆議院第一会館からバスに乗り、会場に到着が正午過ぎ、2時から葬儀開始で、私が献花したのは5時でしたが少しも長いと感じませんでした。

献花に並ぶ歴代総理の中に、民主党政権時代の野田佳彦元総理の姿がありました。在職期間は短かったのですが、3.11東日本大震災の後を受けて、日本国を背負うという重責を果たされた日々が偲ばれました。風格あふれた姿に敬意を表します。

このブログは正確を期すため、9/28付の産経新聞の記事を参照しました。