ムーバスのデザイナー奈木カツオさんご逝去。日本デザイン界の創始者亀倉雄策さんに激賞された天才だった。ご冥福をお祈りします

ムーバスのデザイナー奈木カツオさんご逝去。日本デザイン界の創始者亀倉雄策さんに激賞された天才だった。ご冥福をお祈りします

武蔵野市の「ムーバス」は1995年11月に始まった全国初のコミュニティバスだ。住宅街の細街路を2m×7mの小型バスが走り、200m間隔のバス停、運賃100円だ。それまでにない発想の転換で、市民に支えられ、全国に拡がり現在では1200の市町村で運行されている。

このバスのデザイナーが奈木カツオさんだ。フロントがピンクの0で横に1,2,3,4と数字がデザインされ、後ろが5、反対側側面に6,7,8,9の数字がカラフルにデザインされている。総ての人々に利用して欲しいという思いだ。

従来の路線バスとは根本的に異なるデザインだった。あらゆるマスコミに取り上げられて、全国に広がったのだが、コンセプトと同時にデザインの力が大きかった。

ムーバスは数々の賞を受賞したが、「生活文化大賞」を受賞した時審査委員長の亀倉雄策(東京オリンピックのポスターのデザイナー)さんが、奈木さんのデザインを激賞した。日本デザイン界の草分け、巨匠亀倉雄策さんの激賞を、奈木さんは深い感激をもって受け止めて喜んでいたのを昨日のように思い出す。

尚、武蔵野市内の道路に描かれたタバコポイ捨て禁止ステッカーも奈木さんのデザインです。天才デザイナー奈木さんのご逝去を悼みつつしんでご冥福をお祈りいたします。