「刑務所に医師が足らない!―フレックスタイムや民間との兼業も特例で許可」

「刑務所に医師が足らない!―フレックスタイムや民間との兼業も特例で許可」

全国の刑務所等の矯正施設で医師不足が深刻だ。特に都会地から離れた場所では定員の半数しか充足していない施設も。

お医者さんの側から見ると病人として対象となる人達が類型化していて新しい医療の世界に触れる機会が少ない、その上給与が民間の半分だ。病気が回復して社会で活躍する姿を見る喜びがない等様々な理由がある。待遇を改善したいのだが、国家公務員医療職とすれば自ずと限界がある。

 所管の法務省は何んとか充足率を達成したいと、知恵を絞って矯正施設医師の処遇改善法を提出した。

 その骨子は

  1. 勤務時間を確保したうえでフレックスタイム制を導入
  2. 民間医療機関との兼業を許可する

という内容だ。

 この二つの条件をうまく生かすと刑務所が所在する町の医療機関に勤務が可能となり、新しい医療ニーズにも接することが出来、併給すれば給与待遇もあがる。一石三鳥の法案だ。

 私が法務委員会理事をしていた時から医師不足が課題で、各施設を見学したりしていたが、ようやっと方向が見えてきた。

 本日(27日)衆議院本会議で全会一致で可決され参議院に送付、成立の見込み。