長島昭久さん、試合に敗けて勝負に勝った。僅差の比例当選

長島昭久さん、試合に敗けて勝負に勝った。僅差の比例当選

長島さんと菅直人さんとの知名度の差は1対10でしょう。にもかかわらず、長島さんは11万5811票を得て比例復活し当選した。小選挙区の得票差6300票の小差だ。18区のデビュー戦つぃては上々の結果だと思います。

逆の見方をすれば40年間武蔵野市と小金井市を選挙区として、さらに19年前から府中市が加わり、三市で菅さんの名前は浸透しきっていたはずです。にもかかわらず、18区新人の長島さんにここまで追い詰められた。菅(かん)さんとしては僅差の比例で長島さんが受かったのは、想定外でしょう。

選挙直前の青年会議所主催の公開討論会で菅さんは長島さんのことを「立川、日野等の21区の選挙民を裏切った」と感情むき出しで非難した。司会者に、たしなめられるほどでした。「なるほど」と思う視聴者より「総理をやった人物が品がない」と受け取る人の方が遥かに多かったことでしょう。長島さんは「あれで、吹っ切れました」と語っている。

長島さんが民主党を離れた最大の理由が、自衛隊違憲、日米安保反対、天皇制反対の共産党と共闘する民主党の政治路線についていけないと決断したことだと語っています。信念に従っていばらの道を選択した。まさに公憤と言えるでしょう。

長島さんは厳しい戦いを通じて、自民党公認の政治家として選挙民から認知されたことになる。小選挙区という試合に敗けて、比例復活当選という勝負に勝ったのです。