三陸に春が来た、8年振りで釜石~宮古間鉄道再開―沿線の人々がどこまでも見送り、喜びを爆発

三陸に春が来た、8年振りで釜石~宮古間鉄道再開―沿線の人々がどこまでも見送り、喜びを爆発

3月23日、JR東日本山田線が8年振りに復旧し、第三セクターの三陸鉄道に移管され、リアス線として営業運転を開始した。

出発式典が行われた釜石駅には駅前広場を埋め、大勢の市民が出発式を待っていた。渡辺復興大臣、大塚国土交通副大臣、達増岩手県知事、JR東日本深沢社長、沿岸の各市の市長など、関係者一同が集まり出発式。記念列車が走り出すと、見送る市民が構内を離れて300m以上続いて旗を振る。8年振りで鉄道が生き返ったことを喜んでいる。驚いたことに、各駅に停車する度に、駅周辺の住民の方々が大漁旗や歓迎ののぼりや横断幕で歓迎だ。さらに駅と駅との間でも、家から工事現場から、川の土手から、小旗を振る人々がつながっている。釜石~宮古間55㎞の間に山間部を除いて絶え間なく続くのである。一緒に走っている人もいる。こども、中高生、青年、壮年、女性、寒い中、車椅子のじいちゃんまで、遠くの家のベランダから手拭いを振る人も。8年間耐えてきた思いが、鉄道再開で爆発、喜びが奔流のようになって手を振っている。忍耐強く控えめな東北の人々がこの日を待っていたのだろう。

JR東日本の深沢社長、200億円かけて復活した旧山田線を感慨深そうに車窓から手を振っている。「鉄道は運送手段を超えて沿線の人々の命綱ですね」と申し上げた。「希望を形に」三陸鉄道はゆく。東京の政治家の役割は岩手の海の魅力を多くの人に伝え、三陸を旅してもらうことだ。それが復興支援でもある。

釜石駅出発式 左から中村三陸鉄道社長、深沢JR東日本社長、大塚国土交通副大臣、渡辺復興大臣

釜石駅出発式 左から中村三陸鉄道社長、深沢JR東日本社長、大塚国土交通副大臣、渡辺復興大臣

歓迎の旗を振る人々

歓迎の旗を振る人々