我が国が他国から急迫不正の侵害を受けた時、総理の命を受けて、防衛大臣は排除することを自衛隊に命ずる立場だ~現場の制服組に命ずる以上、普段から厳しい自己抑制が求められる。小野寺五典新防衛大臣に期待

我が国が他国から急迫不正の侵害を受けた時、総理の命を受けて、防衛大臣は排除することを自衛隊に命ずる立場だ~現場の制服組に命ずる以上、普段から厳しい自己抑制が求められる。小野寺五典新防衛大臣に期待

本日、安倍改造内閣が発足し、小野寺新防衛大臣が任命された。想定されたこととはいえ適任だ。

我が国に対する武力攻撃が発生した時、出動命令は国会承認を得て、内閣総理大臣が行う。

命令伝達は、防衛大臣を通じて行われる。自衛隊の最高司令官は内閣総理大臣だが、それ以外の出動待機以下の命令は、防衛大臣が行う。

そして急迫不正の侵害を、実力をもって排除するのは制服組の仕事だ。

平たく表現すると、敵と戦闘を行うのは現場の自衛隊員であり、結果として殺したり殺されたりする。これが国を守る実力組織の宿命だ。

南スーダンPKO派遣部隊の活動は、戦闘を行ったわけでなく、PKO法による国連の平和維持活動なのだが、まさに危険と背中合わせの活動た。

だからこそ、現場からの日報を「政治的思惑」で取り扱い、「あるものをない」等にすれば制服組の暗黙の反発をかうのは当然だ。

「存在するが非開示」とすればよかったのだ。

軍事組織を統べる人は、軍事の重みをガッチリ背負い、ストイックでなければならない。

事態に「正対」しなければならない。小野寺防衛大臣に期待する。

米国のカウンターパートは、歴戦の強者マティス国防長官だ。

マティス国防長官の米国議会上院での承認は98対1、長官がNATOの指令部に就任挨拶で訪問した時は、各国司令官から「おかえりなさい」と信頼の賛辞を受けたという。