屋上バーベキューを認める根拠には「建築確認事務は自治事務だから」との答弁があったとのこと。武蔵野市役所にはまともな役人は居ないのか?
自治事務だから何をやってもよいのだと考えているとすれば、相当粗雑な答弁だ。
自治事務には、法律の根拠に基づいて市町村の事務と位置づけられている自治事務と、法律がまったく予定していない分野の自治事務の二種類がある。
初期の「0123吉祥寺」や印鑑証明事務等は後者だが、その場合でも条例をつくったり、予算を議決してもらうなど市議会の議決が必要だ。
武蔵野市という地方公共団体の意思決定機関は市議会だからである。
ましてや法に基づく自治事務は、国法の全国平等適用、法の支配の貫徹という観点から国の定めた基準に従って執行するのは当然だ。
国民健康保険の例など考えれば良くわかる。国の基準に従わなかった給付ややり方では当然無効で、国や都の負担金や補助金を受けることはできない。
とりわけ建築基準法に基づく建築確認事務は、財産権の根本である土地建物を、公益のために規制する事務だから、A市で認められてB市では認められない等のことはあってはならないのこである。
建築確認を行う建築主事は独任官として建築基準法を守る強い権限と責任が与えられていて、たとえ上司といえども「違反」を指示することはできないのだ。
国が示した基準以外の基準で自治事務の建築確認をやるとすれば、恣意的な行政となり、行政訴訟の対象になることは明白だ。
単純に「自治事務だから武蔵野市の独自基準で何でもできる」と役人が答えているとすれば、法に対する緊張感に欠如している。まことに情けない!
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