「東京オリンピックエンブレム使用中止。すべてオリジナルでまったく他に似たものがないエンブレムは可能なのか。」
オリンピック組織委員会が一旦採択した佐野研二郎氏のエンブレムを本人の辞退により、使用中止にした。
やむ得ないことだが抽象的でシンプルなデザインで、かつ全くのオリジナルで、他に似たものが無いというエンブレムは可能なのだろうか。
ネット時代の可能性と恐ろしさを象徴する出来事だ。
世界中で数10億人がITで結ばれていて、ちょっとした心得があれば簡単にロゴが製作でき、ネット上に登録出来る。
50年前の東京オリンピックでは考えられなかったことだ。
こうなると日の丸に五輪をあしらった定番ものか、超複雑なものしかないだろう。
文学や思想の世界でも、全てはギリシャにありとか、全ては古典にあって現代の我々は学んで再表現しているに過ぎないといわれたりする。
先人が作ったものをくり返し読んだり、見たりしながら追体験をし、今風に再現する。無意識のうちにくり返している。
人間の表現・創作活動とは何かというという基本の問いかけがあり、IT・ネット社会が増幅している。東京オリンピックエンブレムを次に選定する時は、日本模様にして欲しい。
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