選挙は情動だ。熱電導だ。というが、今回の参議院議員選挙ほど「公約」が軽視された選挙は珍しい。躍進した国民民主党と参政党は、実現不可能な公約を掲げて勝利をした。これからどう説明するのだろうか

選挙は情動だ。熱電導だ。というが、今回の参議院議員選挙ほど「公約」が軽視された選挙は珍しい。躍進した国民民主党と参政党は、実現不可能な公約を掲げて勝利をした。これからどう説明するのだろうか

●国民民主党 牛田まゆ候補の公約
所得税・住民税減税、消費税減税、ガソリン代値下げ、電気代値下げ、現役世代の社会保険料軽減 

●参政党 さや候補の公約 
税と社会保険料を合算した国民負担率を現行46.1%→35%に引き下げ2/3を手取りに。0~15歳の子ども一人につき、月10万円支給。食料自給率100%。何れも絶対不可能だ。

国民民主党や参政党は、これらの公約を実現する方策を問われたら、どう答えるのだろうか。

選挙民は冷静に公約を読んで投票したのではなく、「手取りを増やす」「日本人ファースト」等の抽象的なスローガンとSNSを使った映像を見て、情動で投票に参加したのだろう。

政治には世界中でよくある現象だが、公約がこれほど軽視されたのも珍しい。