黒川検事長、不本意な退場。安倍政権の中枢に逆命利君の精神で諫める人物がいて欲しい

黒川検事長、不本意な退場。安倍政権の中枢に逆命利君の精神で諫める人物がいて欲しい

安倍政権は様々な改革を成し遂げ前進してきたにも関わらず、時折つまづいて評価を下げているのが残念です。

黒川検事長の賭けマージャンは論外ですが、そもそものきっかけは63歳の定年延長でした。検事は行政官ではありますが、同時に国家秩序を乱し刑事法に違反した者を訴追する権限を持っていて司法の一角を構成しています。法と良心に基づいて公訴するという重大な使命があるだけに制度を重んじ例外をつくらない、外形上の校正さが大事です。検察法による定年を超えて国家公務員法を適用して定年延長するのは国民に公正中立を疑って下さいと言わんばかりではないでしょうか。

中国に「逆命利君」という諺があります。君主からの命令が間違っていたら命令に逆らって反対すること(逆命)が、結局君主の利益(利君)になるという意味にとれる。現代に直せば責任者の命令と読み替えられます。大組織のなかでは難しいことですが、明らかな悪手には逆命利君の精神で臨む太夫の存在が待たれます。

私は衆議院法務委員会の自民党理事として黒川官房長と一緒に仕事をしてきました。実力、人柄とも抜群の印象でした。それだけに不本意な退場となったこと、誠に残念です。再起をお祈りいたします。