福島モノローグ NHKスペシャルを見ましたか?-原発事故の放射能汚染地区の富岡町、住民が避難した後に取り残された牛・馬等に餌をやり続けて土に生きる人物の13年を描く

福島モノローグ NHKスペシャルを見ましたか?-原発事故の放射能汚染地区の富岡町、住民が避難した後に取り残された牛・馬等に餌をやり続けて土に生きる人物の13年を描く

5月12日放送のNHKスペシャル 福島モノローグは、視聴者に静かに語りかけた。生きることを!

取り残された家畜は牛10数頭・馬・犬・猫・ダチョウも1羽。これらを集め、餌をやり続けて寿命を看取った松村さんの13年。

松村さんは語る「誰かが餌やんなきゃ、しょうがねえべえ」と。放置された田を耕し米をつくる。時にはもち米も。田起こしは、昔ながらの木製の長い手押し車だ。それを昔ながらの足踏み脱穀機で脱穀・精米して、一緒に残った老夫婦に配る。餅も配る。「この餅はうめえなあ。よくできた」は90代のベテラン百姓の男性。時には、寿命が尽きた牛・馬たちの墓にも。石ひとつの小さな野辺の墓だ。

やがて除染が進み帰還困難区域が解除されたが、離村した人々は新しい居住地での生活があり、戻る人は少ない。新たに居住した人々は、復興事業に関わる人たちが中心だ。母子・父子で保育園の運動会のシーンも。「新しく来た人々も、子どもたちがここに生まれ育てば、ここが故郷になる。そうしてまた故郷ができる」と松村さんは語る。