武蔵野市の新人市議会議員を中心に憲法勉強会17回終了。憲法改正を主張する人は多いが、憲法の全文を読んだ人は少ない

武蔵野市の新人市議会議員を中心に憲法勉強会17回終了。憲法改正を主張する人は多いが、憲法の全文を読んだ人は少ない

日本国を知るには、憲法を読まなくてはならない。(長谷部恭男編『日本国憲法』岩波文庫)

確かに、その通りだ。とりわけ、市議会議員は基礎自治体の意思決定機関を構成しているので、ぜひ読んでほしい。そう思って、地元武蔵野市議会議員と小金井市議会議員に呼びかけた。

武蔵野市からは、小林まさよし・きくち由美子・山崎たかし議員の3人。小金井市からは、かわの麻美議員の合計4名で始めた。昨年10/1から始めて、1回2時間30分。5/10に第17回を数えて終了した。

テキストは岩波文庫の長谷部恭男編『日本国憲法』。680円+税は安く、ハンディだ。

長谷部恭男さんは、衆議院の憲法審査会で自民党推薦の参考人として出席して「集団的自衛権は違憲である」と発言し、自民党を慌てさせた学者だ。この本には日本国憲法・大日本帝国憲法・パリの不戦条約等、必要文書が収録してある。とりわけ、昭和27(1952)年のいわゆる「サンフランシスコ条約」の安全の項には日本が主権国として当然持っている個別的自衛権と集団的自衛権が明記されている。この時点では、すでに日本国憲法が成立して5年経過していたので、その上に立って日本国の自衛権を認める条約が結ばれたことになる。

勉強会は最初に日本の統治機構の第四章国会、第五章内閣、第六章司法、第七章地方自治を、次に第三章国民の権利及び義務、さらに日本国の国柄を示す前文、第一章天皇、第二章戦争の放棄を読み、最後に第九章改正以下を読んだ。

各々の項目に関係する時事問題を具体例として、合計40数時間に及んだ。途中、12月議会、武蔵野市長選挙、3月予算議会があり相当ハードだったが、皆良く頑張った。こういう頑張りを全国2万人の市議会議員が実践したら、地方政治家のレベルも数段上がるだろう。

私も若手に混ざって勉強させてもらった。ご苦労さまでした(拍手)