松下市長、令和4年度の施政方針は感想文ですか?武蔵野市政の具体的記述がほとんど欠落
今月21日から武蔵野市議会が始まります。《令和4年度の施政方針》が発表されたとのことで2月14日に市政センターで手に入れて一読しました。
- 市政運営の基本的考え 1~8ページ (普通、この部分は市長自らが書く)
- 主要な施策について 9~25ページ
市長が書くページは予算編成したうち主要項目について、予算編成権を持っている市長としてどの点について重要と思ったか、また新規事業はどういう考えで取り組んだかを述べるのが公人として市議会や市民に対する説明責任です。しかし残念ながら、一読して抽象的で不十分と思えます。
1ページの最初にコロナ対策を記述しているのですが、ワクチン接種など政府の方針を述べているに過ぎません。武蔵野市としての独自対策はないのでしょうか。しいて言えば「誤った情報が流布し、誤解を招かないよう」という記述は的を射ています。しかし、コロナの情報はテレビ等で日々何時間も報道されているし、SNSにも氾濫しています。市が独自で正しい情報をということになると実際に出来るのか否か相当難しい。
以下8ページまで自治基本条例や市民参加等を述べていますが、いずれも抽象的で具体策は殆どない。
違和感を覚えたのは、市民参加・職員参加と並んで議員参加と述べたことです。「議員参加」とは何を意味するのでしょうか。議員が行政に参加しろというのなら越権行為です。市議会議員は直接市民から選挙され、地方自治法に則って与えられた権限を行使する地方公共団体の意思決定機関で、市長と対等です。市長・行政側と適度な緊張関係を保ち、武蔵野市自治基本条例にあるように行政を監視する役割です。地方自治における二元代表制の議員の在り方を市長が言及するとは、地方自治の制度をよく理解されていないのではないでしょうか?都知事が都議会で同様な発言をしたら、どうなるでしょう。
公人の武蔵野市長として、令和4年度の予算編成の主要事業をこう考えて編成しましたと述べて欲しかったです。