小池知事感染防止協力金は事業者への損失補償ですか。都の独自制度ですかあるいは国の制度の上乗せですか。

小池知事感染防止協力金は事業者への損失補償ですか。都の独自制度ですかあるいは国の制度の上乗せですか。

小池都知事が三密(密閉、密集、密接)防止のために国よりも広い範囲の業種を対象として使用制限や営業自粛を求め、自粛に協力してくれる事業者に対して「協力金」を出すと発表した。その意欲は評価するが大きく三つ問題点がある。

①協力金の性格は休業による損失補填なのか。損失額の算定と限度は都が独自に認定するものだろうか。所得補償かそれとも単なる見舞金か。

②一都三県(神奈川、埼玉、千葉)に加えて群馬、栃木、茨城、山梨など連携して大首都圏を構成して人・物・金・情報が行き来している。都だけ単独でやる意味は?

③企業や個人に対する所得政策や所得補償は国家の役割で地方自治体の役割ではないのではないか。

国は法律をつくり赤字国債も発行できる。貿易と為替を管理し日銀を通じて流通通貨の総量を決め金融政策とマクロ経済に影響を与える。国は財政、税制、金融、等を通じ国民の富の創出管理することが可能だ。一方地方自治体はこれらの制度のうえに立って様々な国民生活を支える政策を実施する。東京都の予算は一般会計で7兆円を超える巨大な規模だが本質的な役割は変わらない。

東京都は一都三県プラス周辺県の首都圏4000万人のハブとしての重大な役割を持っている。小池知事前のめりにならないように周辺県との連携を密にしてさらに政府と呼吸を合わせて各々の役割分担のもとに適切な対策をとるべきだ。パフォーマンスでは判断を誤る。