中国経済の減速は、社会主義市場経済という国家の仕組みそのものにある。習近平主席のような権力集中度の高いリーダーが出れば、部下は忖度して不必要なものも次々につくる

中国経済の減速は、社会主義市場経済という国家の仕組みそのものにある。習近平主席のような権力集中度の高いリーダーが出れば、部下は忖度して不必要なものも次々につくる

中国経済の減速が日本のテレビで特集されるようになった。建設中に放置された高層ビルが多数映像に写っている。3000万円、4000万円のマンション等の前払金が返ってこないとの中国国民の声。

これらの映像を見ると、原因は中国の経済システム「社会主義市場経済」にあるのではと思える。習近平主席のような強いリーダーが現れると「市場」より「社会主義(計画)」が強くなり、部下は上層部の意向を忖度して計画を進めるようになる。実需に目をつぶり、市場が機能しなくなる。結果として過大な不動産投資が行われる。この傾向は生産すべてに及ぶ。

1980年代から1991年のソ連邦の末期にも同様なことが起こった。実態経済とは関係なく「ノルマ」が課せられ、その達成のために全ての国家機構が動いた。

長年論争されてきた「計画」か「市場」かが問われている。