世界一のスーパーコンピュータ富岳で新型コロナウィルスの治療薬を捜す―理化学研究所

世界一のスーパーコンピュータ富岳で新型コロナウィルスの治療薬を捜す―理化学研究所

日本製のスーパーコンピュータ富岳が令和2年6月の世界スーパーコンピュータランキング四部門で、圧倒的な第一位。各々の部門の二位にスコアで2.58倍から4.57倍の圧倒的差をつけてトップを独占した。世界初の快挙だ。しかもまだ調整中の段階なのに、凄いぞ日の丸スパコン!

「富岳」は世界一のスーパーコンピュータ「京」の後継機として2014年から開発された。理化学研究所と富士通を中心に、全国のスパコンの研究者が参加。国家プロジェクトとしてオールジャパンで開発した。
2014年の基本設計から始まって試作、詳細設計、製造設置、調整を経て2019年12月から搬入開始し、2020年5月13日に搬入が終了したとのこと。ただちに6月に開催されたISC2020(International Supercomputing Conference)で史上初の四冠世界一を獲得した。

本格運用は来年2021年だが、一部の計算資源を活用して、新型コロナウィルス対策等に取り組んでいるという。
その取り組みの一つに、分子動力学計算により、現在現場で利用されている2128種の既存薬品の中から、新型コロナウィルスの増殖・感染に関連する標的タンパク質に作用する治療薬候補を探索している。その中でランキング一位の薬品は国内企業のオリジナル製品であり、海外でも新型コロナとの関連性の報告がないとのこと。この製品が承認されれば日本発の新型コロナ治療薬の可能性もある。凄いぞ「富岳」。ありがとう研究者の皆様。
本日7月14日朝、開催された自民党スーパーコンピュータ推進議員連盟で、理化学研究所松本紘理事長以下の皆様から、元気の出る日の丸スパコン「富岳」の話を聞き、元気をもらった。