テレビの人気番組“ポツンと一軒家”に出てくるような場所が、至るところにある。能登半島地震の復興の難しさは、半島全体に過疎化と高齢化が同時進行しているところにある

テレビの人気番組“ポツンと一軒家”に出てくるような場所が、至るところにある。能登半島地震の復興の難しさは、半島全体に過疎化と高齢化が同時進行しているところにある

阪神淡路大震災や東日本大震災、熊本大地震などと異なるのは、被災地の能登半島全体が、過疎化と高齢化が進んでいることです。

輪島市・珠洲市・能登町・穴水町の四市町の合計面積は1660㎢で、東京都の23区1000万人と三多摩420万人を合わせた面積に、14万人しか住んでいません。集落の数は450以上です。仮に、その集落から離れたところに1~2戸の限界集落があり、そこに行く道路・上下水道等の基本インフラが損壊した時、どのような対策をとればよいのでしょう。

阪神淡路大震災の時は神戸市が150万都市、東に大阪、西に岡山等があり、復興のパワーもありました。

東日本大震災はM9で阪神淡路大震災の50倍以上のエネルギーが放出され、主として岩手・宮城・福島の沿岸地域300㎞に渡って被害を受けました。しかし、盛岡・仙台・福島・そして東京をはじめ首都圏と新幹線・高速道路でつながっていました。その各県の高速道路から沿岸に櫛歯作戦もとることが出来ました。

熊本大地震も13市町村が被害を受けましたが、熊本市があり、近県には福岡・北九州市などがありました。

今回は、被災地全体が過疎と高齢化であり、この数10年で初めてのケースです。同時に日本全土のうち60%以上が過疎または部分過疎であり、高齢化が進行しています。

石川県がどう考え、どう復興をデザインし、政府が現地と緊密に連携し、バックアップするか、長期戦になるでしょう。