皇室の男系男子を天皇にとの伝統は、神話と側室とロウソクの灯りに支えらている。側室制度はなくなり煌々と電気が隅々まで照らす時代に、継続は可能だろうか

皇室の男系男子を天皇にとの伝統は、神話と側室とロウソクの灯りに支えらている。側室制度はなくなり煌々と電気が隅々まで照らす時代に、継続は可能だろうか

日本の皇室は2686年前の神武天皇即位以来連綿と継承され、日本の国柄を形づくっている。126代の現天皇陛下をたどれば、神武天皇に行きつくという。男系男子が天皇になるという壮大な神話だ。

私は、この民族の伝承話を誇りに思います。しかし、これからも神話として維持継続できるのだろうか。一国民として、そのことを考えます。

神武天皇以下、14代仲哀天皇までの存在は歴史上確認されていない。神武天皇崩御127歳、考安天皇137歳崩御、等々とされて神話時代の天皇と呼ばれています。

実在が確認されている天皇の時代になっても男系男子が皇位を継承するという前提は側室制度とロウソクの光の下、天皇家が権威として京都御所を御座所として、閉ざされていたからではなかろうか。

武士が登場し鎌倉に幕府を開き、権威は天皇に、権力は時の武家政権にという分離・分担が始まったことにより、皇室の安定をもたらしたと考えるのが自然ではないでしょうか。

同時に側室制度は神話時代から広く認識されていて、武家の時代になって執権を行使する権力者も自己の権力の安定を計るために、積極的に側室制度を活用したことは洋の東西を問わず、よく知られています。しかし、現代では不可能です。

今回の皇室典範で注目を集めた旧皇族の方々が血統として枝分かれしたのは、600年遡る室町時代とのこと。

当時の日本の人口は推計800~1000万人で、夜を照らす灯りはロウソクだった。今や電気文明全盛で、煌々と世界を照らし、さらに情報のツールとしてITやAIの時代です。

我々日本国民は今までの歴史と伝統の上に立って、誇りを持って新しい神話をつくる時が来たと思います。

この記事は、笠原英彦著『歴代天皇総覧』(中公新書刊)を参照しました。