「ノーベル物理学賞梶田隆章先生、高等教育に全国民の支援を、大学の任期つき教員を減らし、若いうちから安定して研究に取り組める体制をつくって欲しい―第83回自由民主党大会のゲストスピーチで」

「ノーベル物理学賞梶田隆章先生、高等教育に全国民の支援を、大学の任期つき教員を減らし、若いうちから安定して研究に取り組める体制をつくって欲しい―第83回自由民主党大会のゲストスピーチで」

ニュートリノに質量があることを実証した功績で2015年秋のノーベル物理学賞を受賞した東京大学の梶田隆章先生が本日の自由民主党大会でゲストスピーカーとして登場15分にわたって研究成果とその理由を述べた。

梶田先生のスピーチ

・ニュートリノの研究に入ったきっかけは理論値と観測値が異なったことです。もしかしたらこれは重大なことなのではと思い研究を始めました。

・こういう発表をしたら海外からただちに否定の評価が二つかえってきました。

・この時代は他者の評価を気にしないで否定されても研究を続ける空気がありました(暗に評価を気にする最近の風潮への警告か)

・さらに私の身分が安定していたことが研究を続けられた原因です。

・今日では任期つき教員が多数を占め、ようやっと40代半ばで任期なし教員数が上回る。

・40代まで身分が不安定では若い研究者が育たない。

・GDPの中に占める高等教育への公的財政支出は、日本は先進国中最下位です(スライドで比較表を示す)

是非全国民の支援を、と訴えて次の四点を強調した。

①科学は人類の知の地平線を広げる貢献をする。

②学問・研究の分野で若い世代が総活躍出来る社会を。

③日本が世界から尊敬される国になることが目標だ。

④大学の使命はこれらの人材を養成することです。

と締めくくった。