「朝8時上野発の特急ひたち3号に乗って、東日本大震災被災地の福島県内市町を視察」

「朝8時上野発の特急ひたち3号に乗って、東日本大震災被災地の福島県内市町を視察」

    上野駅常磐線ホームは、昔ながらの終着駅の雰囲気が残る。懐かしい。

 朝一番、いわき市の泉駅で降りて訪問した先は、泉玉露(いずみたまつゆ)にある応急仮設住宅。富岡町から避難されてこられた151世帯275名が入居している。

 集会所に約30名の入居者の方々が集まってくださった。一緒にふるさとの歌「富岡わが町」も歌った。みんな元気そうだが、つらい話はしないという。

 続いて、いわき市役所を訪問。いわき市は、被災当初から多くの被災者を受け入れ、福島県の復旧・復興へ大きく貢献している。

 清水市長ほか市の幹部と意見交換し、市長から数々の実態に基づく要請を受けた。高市大臣に伝えることを約束。

 午後には、楢葉町を訪問。楢葉町は今年9月5日に立入制限が解除された。福島第一原発事故以来4年以上に渡る避難生活を乗り越え、徐々に帰町が始まっている。現在、町民の5%が帰還しているとのこと。

 松本町長ほか町の幹部と意見交換したあと、町役場に隣接する「ここなら商店街」を視察。昨年7月に立入制限区域内にオープンした仮設商店街で、付近にはコンビニが2軒開店している。お客さんは主に7,000人を超える作業員の方々だそう。

 引き続き、町復興拠点(コンパクトタウン)の整備予定地を視察。新しい街のシンボルにしたいと張り切っている。

 そして、モックアップ施設(楢葉遠隔技術開発センター)へ。ここは、福島第一原発の廃炉措置に向け、実寸大の格納容器を模擬した試験施設での実証実験や災害対応のロボット研究を行う施設だ。

 ある意味では世界で最も進んだ、ここにしかない施設だ。バーチャルリアリティで炉内の状態を再現している。

 最後は、大熊町の帰宅困難区域内にある中間貯蔵施設予定地を視察。福島県内の除染で生じた放射性物質を含む土壌等を30年間まで保管する施設だ。

 高台に登ると、福島第一原発がすぐそこに見える。クレーンが林立しているが見える。まさにこれからだ。

 視察を終え、いわき駅から特急ひたち24号で帰京。20時前に上野に戻った。

 

<泉玉露応急仮設住宅集会所で入居者の方々を激励>

泉玉露応急仮設住宅集会所で入居者の方々を激励

 

<楢葉町で松本町長ほか幹部の方々と意見交換>

楢葉町で松本町長ほか幹部の方々と意見交換

 

<楢葉町役場隣接地にある仮設商店街「ここなら商店街」を視察>

楢葉町役場隣接地にある仮設商店街「ここなら商店街」を視察

 

<楢葉町モックアップ施設を視察>

楢葉町モックアップ施設を視察

 

<大熊町の帰宅困難区域内の高台から中間貯蔵施設予定地を眺める>

大熊町の帰宅困難区域内の高台から中間貯蔵施設予定地を眺める