「『多摩川の生きもの』フリービデオカメラマン、『野川の生物』中学二年生の夏休みの自由課題-小金井市で青少年のための科学の祭典」

「『多摩川の生きもの』フリービデオカメラマン、『野川の生物』中学二年生の夏休みの自由課題-小金井市で青少年のための科学の祭典」

第10回目の「青少年のための科学の祭典」が小金井市の学芸大学キャンパスを使って公開された。例年1万人近い親子連れの入場で賑わう。

各教室を舞台に出展ブースが100ある。とうてい全部は見きれないのだが、2時間かけて数ブースを見る。

小金井市の小中学生の出品は夏休みの自由課題、自由研究だ。様々なテーマのレポートや作品が並んでいる。

2008年から数年掛けて市内を流れる野川流域に生息する生物を観察した作品。将来の生物学者か。

日野市在住のフリービデオカメラマンが撮った多摩川中流域の生き物の記録も凄い。夜中の1時過ぎに撮影したタヌキの映像も楽しい。タヌキの目玉が光っている。魚や昆虫、動物、鳥と多角的にビデオに収めている。

撮影者の井上氏は語る。「護岸工事によって樹木が切り倒され整備されると総てが消える。」「樹木や草地があって虫がいて、それを食する鳥類や小動物がいて、更に猛禽類や中型動物がいるのです。それがないと食物連鎖も起らない。」

夕焼けを背景に椋鳥の大群が乱舞する映像が美しい。その風景も林を切られて、既に今は無いという。「我々は後世にどういう風景を残すのか?」。井上氏の言葉が重い。

理数教育の充実が叫ばれて久しいが、学芸大、農工大、多摩六都科学館等が協力する「青少年のための科学の祭典」は日本一の展覧会だ。

<野川流域の生物を四季を通じて観察した中学生>

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多摩川中流域の生き物を撮影している井上氏>

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