「安倍政権は右翼的だと河野洋平元総裁-保守本流は宏池会であり田中派との主張-35年前のことですね」

「安倍政権は右翼的だと河野洋平元総裁-保守本流は宏池会であり田中派との主張-35年前のことですね」

本日7月4日付朝日新聞で自民党元総裁河野洋平さんのインタビューが載っていた。

河野洋平氏は語る「宏池会は政策の話ばかりしていた」 「田中派が支えたこれが保守本流だ」「自民では右側が岸信介さんで左側が三木武夫さんだ」という。

1970~80年の時代で35年以上前の話である。当時は米ソ冷戦の真っ最中で、世界中が東西両陣営に分かれパックスルソーアメリカーナ(米ソ超大国による平和)と呼ばれ、米国やソ連に対抗する国などわずか中国位だった。

その中国も文化革命の最中であり、経済は停滞し軍事に余力はなく、人民解放軍は陸軍中心で海軍はもとより空軍さえ十分になかった時代だ。

勿論、北朝鮮は核もミサイルも持っていなかった。日本は米国の秩序の中で国の安全・軍備に独自性を発揮する必要性も余地もなく、経済力をつけることが急務だったのだ。だからこそ、国家の安全は米国まかせで「どっぷり安心」だったのだ。

世界史にとって重大な転換期は昭和が終わった、1989年(平成元年)6月の天安門事件と11月のベルリンの壁の崩壊だった。

中国は天安門事件を皮切りに開放経済に舵を切り、ベルリンの壁崩壊は2年後のソ連邦崩壊につながり、経済的には今日のようなワンワールドに。そして抑えられていた民族・宗教の対立が激化。今日につながる紛争となった(ISILなど)。その中国は軍事力を増し、南シナ海・東シナ海に海洋進出を始め、北朝鮮は核やミサイルで武装するという事態になっているのだ。

河野洋平さんのインタビューは、東西冷戦時代の段階で思考が停止して、自民党の古い時代の派閥勢力バランスしか語っていないことになる。一時代を画した人だけに寂しい。

朝日も河野さんのインタビュー記事で、安倍批判につなげるなら古過ぎないか。セピア色した朝日だ。